先日の交流会ではいつもより参加者が多く、絵本『おじいさんとヤマガラ』も話題にのぼりました。
副題に3月11日のあとで、とあります。鳥好きで知られる作者の鈴木まもるさんは、原発事故後に福島の森で鳥が少なくなったという事実をもとにこの絵本をつくられたそうです。人間は食べ物が汚染されていると知ったら食べないとう選択ができます。でも、野や山の鳥や動物たちはどうでしょう。そんなことは知りません。春になって卵からかえったヒナ達に、大きく育つようにと一生懸命エサを巣に運び、ヒナ達に食べさせるでしょう。その結果、鳥たちはどうなったでしょう・・・。
人間だけではなく、鳥や動物たちも原発事故による放射能汚染の影響を受けたのです。先日東北地方などでは阿武隈の山地、飯舘村など鳥や魚の低線量被曝の実態調査を続けてきた科学者の方々の三年分の記録が放送されたそうです。物言わぬ動物たちに原発事故後、何が起こったのか、放射線によりどんなダメージを受けたのか。
このなかでサンプル数が足りないので早急に結果は出ないといわれていますが、結果を出しても国内では評価されないのが日本という国のようです。311後、蝶のヤマトシジミを追跡調査した野原千代さんの研究成果は科学誌『Nature』に掲載され、昨年11月にはパリとジュネーブで講演され世界の注目を浴びましたが、国内ではこの成果が顧みられていません。低線量内部被曝は蝶のヤマトシジミだけの問題ではありません。これからの世代のいのちに関わる問題です。
前回の記事の再掲になりますが、もう一度お知らせ!
野原千代さん講演会@宇部市
日時:2015年1月28日(水)午後6時半~8時半
場所:宇部市勤労青少年会館集会堂 宇部市松山町一丁目12番一号
参加費:200円
遠方で参加できない方は twitter 上の同時中継(ツイキャス)でご覧いただけます。アドレスは @karikariumemaru です。
★野原さんが所属する琉球大学理学部生物系大瀧研究室のページでフクシマプロジェクトの研究成果がご覧いただけます。
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/fukushimaproj.html